今回は、エンジニア向けの技術検証レポートです。
サーバの仮想化とともにコンピューティングリソースの提供が高速化されてきている今、ネットワークはどのように変化しているのか、最近注目されている「Opユースカジノ 入金ボーナスDaylight」の検証結果から見てみたいと思います。
ネットワーク設定に要する時間が課題
サーバに必要なネットワークの設定は、未だにほとんどの企業・事業者において手作業で行っているのが現状です。作業完了までに数日~数週間の時間を要するため、ネットワークの設計や設定にかかる時間がそのままユーザーが求めるITシステム全体の準備に必要なリードタイムとなっていることが多く、ユーザーのリクエストに対して柔軟かつ迅速なITリソースの提供が実現できないでいます。
SDI (Software Defined Infrastructure) におけるSDNとOpユースカジノ 入金ボーナスDaylightの位置づけ
CTCでは、より柔軟かつ迅速に制御可能な次世代ITインフラとして「SDI(Software Defined Infrastructure)」というコンセンプトを提唱しており、その実現に必要な機能を階層別に分類しています。この中の1カテゴリーであるSDNは、Opユースカジノ 入金ボーナスStack等に代表されるオーケストレーションツールからAPIでコントロールされる位置づけとなっており、そのSDNを実現し得るツールの一つとして、主要なネットワークベンダーが参加する標準化団体によってリリースされた「Opユースカジノ 入金ボーナスDaylight」が存在します。
Opユースカジノ 入金ボーナスDaylightは、業界から期待が寄せられるOpユースカジノ 入金ボーナスFlow技術をベースとしたオープンソースのSDNコントローラーであり、誰でも無償で利用・改変を行うことができます。
一般的にSDNコントローラーでは、外部プログラムから指示を受けて処理を実行するためのNorthbound APIと、各ネットワーク機器をコントロールするためのSouthbound APIが提供されます。オーケストレーションツールからOpユースカジノ 入金ボーナスDaylightのNorthbound APIを呼び出すことで各ネットワーク機器へのコマンド入力が不要になるとともに、設定の追加や変更を自動化することによる迅速なプロビジョニングが可能となるため、特にクラウド事業者から大きな期待が寄せられています。
Northbound ユースカジノ 入金ボーナスの機能検証を実施
今回の技術検証レポートでは、「ユーザーが必要とするプロビジョニングの自動化」の視点から、外部アプリケーションによって呼び出されるOpユースカジノ 入金ボーナスDaylight のNorthbound APIが「正常かつ機能的に使える」ものであるか検証を行いました。一つひとつの結果については触れませんが、検証環境と手法をご紹介するとともに、結果のサマリーと所感・考察をお届けします。
なお、今回の検証ではOpユースカジノ 入金ボーナスDaylight正式版のリリース前であったことからベータ版(M4相当のビルド)を利用しており、正式リリース版では検証結果が異なったり、機能が増えている可能性があることをご承知おきください。
Opユースカジノ 入金ボーナスDaylight REST APIに関して
REST ユースカジノ 入金ボーナスは以下のものが用意されています。(2013年12月2日現在)
ユースカジノ 入金ボーナスカテゴリー | 説明 |
---|---|
Tユースカジノ 入金ボーナスology REST APIs | ノード間トポロジーの操作 |
Host Tracker REST ユースカジノ 入金ボーナスs | スイッチに接続されたホスト(端末)情報の参照 |
Flow Programmer REST ユースカジノ 入金ボーナスs | Opユースカジノ 入金ボーナスFlow のフローエントリーの直接操作 |
Static Routing REST ユースカジノ 入金ボーナスs | 静的ルート設定の操作(IPルーティング) |
Subnets REST ユースカジノ 入金ボーナスs | IPサブネットの設定 |
Statistics REST ユースカジノ 入金ボーナスs | 各種統計情報の参照 |
Switch Manager REST ユースカジノ 入金ボーナスs | スイッチデバイス情報の参照・操作 |
User Manager REST ユースカジノ 入金ボーナスs | ユーザーの参照・操作 |
Container Manager REST ユースカジノ 入金ボーナスs | コンテナの操作 |
Connection Manager REST ユースカジノ 入金ボーナスs | コネクションの確認 |
Bridge Domain REST ユースカジノ 入金ボーナスs | ドキュメント記載なし |
Neutron ML2 / Network Configuration ユースカジノ 入金ボーナスs | Opユースカジノ 入金ボーナスStack Neutron対応API |
検証環境図
Opユースカジノ 入金ボーナスDaylight検証機器のスペック
分類 | 製品名 | バージョン | 数量 |
---|---|---|---|
Ethernetスイッチ | Cisco Catalyユースカジノ 入金ボーナス3750X | Version 15.0(2)SE2 | 1 |
サーバ | DL360G7QC CPU:Xユースカジノ 入金ボーナスon E5640 2.67G x 2 Memory: 44G NIC Onboard GE 4Port |
- | 1 |
OS(ハイパーバイザ) | VMWaユースカジノ 入金ボーナス ESXi 5.1 | Version 5.1 | 1 |
OS (Opユースカジノ 入金ボーナスDaylightコントローラVM) | Ubuntu 12.04 | Version 12.04 | 1 |
OS (Opユースカジノ 入金ボーナス vSwitch VM) | Ubuntu 12.04 | Version 12.04 Opユースカジノ 入金ボーナス vSwitch 1.4.0 |
2 |
検証方法
図は、Flow Programmer REST ユースカジノ 入金ボーナスsを使用して、フローを追加した例です。
ユースカジノ 入金ボーナス検証に関する所感
主にオーケストレーターからコールされるAPIは、フローの定義や、トポロジーの表示等の基本的なものは実装されています。ただし、抽象化されたAPIが必要なオーケストレーターに対応するには、オーケストレーター層でプログラミングを行うか、さらにコントローラーにAPIを追加する作業(Java APIを使用したプログラミング)が必要です。例えば、サーバと接続するためには冗長化された物理リンクの制御が必要(LACP等)ですが、現状これらの実装はありません。実装を行いたい場合は、新たにユーザー自身が実装するか、Opユースカジノ 入金ボーナスFlowスイッチ側で仮想化された物理リンクをOpユースカジノ 入金ボーナスFlowコントローラー側に見せる実装が必要であり、いくつかのOpユースカジノ 入金ボーナスFlowスイッチがこのような実装を行っています。
また、VXLAN等のトンネル技術の実装もありません。こちらもOpユースカジノ 入金ボーナスFlowコントローラー側ではなくOpユースカジノ 入金ボーナスFlowスイッチ側の実装に依存します(例:Opユースカジノ 入金ボーナス vSwitch実装)。
Opユースカジノ 入金ボーナスFlowで柔軟に出来るといわれたことですが、Opユースカジノ 入金ボーナスFlowコントローラーの実装ではなく、Opユースカジノ 入金ボーナスFlowスイッチの実装に依存することは抑えておいたほうが良いと思われます。
REST ユースカジノ 入金ボーナスもJava ユースカジノ 入金ボーナスも基本的な機能は押さえていますが、SDIの定義に基づき商用アプリケーションに対応するためには、かなりのコーディング量が必要と考えられます。
REST ユースカジノ 入金ボーナス検証
実際にOpユースカジノ 入金ボーナスDaylightのREST APIをコールして所定の設定および確認が出来るかの検証を行った結果、両者ともに出来ることが確認できました。ただし、現在も開発中の段階であるため、ドキュメントの不備、未定義と思われる機能がありました。
考察
Opユースカジノ 入金ボーナスDaylight Opユースカジノ 入金ボーナスFlowコントローラーはOpユースカジノ 入金ボーナスFlow Switchをコントロールする基本的な機能を十分持っているものの、SDIの概念からみると、少なくとも現段階では、商用ネットワーク環境を構築するためのNorthbound APIに関する機能が足りないと思われます。
まとめ ~Opユースカジノ 入金ボーナスFlowは世界を救う?
オープンな仕様のOpユースカジノ 入金ボーナスFlowコントローラーであるOpユースカジノ 入金ボーナスDaylightのリリースは、SDN分野に大きな一石を投じることになるでしょう。それでは、やはりSDNはOpユースカジノ 入金ボーナスFlowで決まりなのかと言えば、必ずしもそうとは言えません。Opユースカジノ 入金ボーナスFlowはあくまでもSouthboundを定義したプロトコルの一つです。
ユーザーにとって大切なのはプロトコルそのものではなく、システムによって、ユーザーがどれだけ以下のようなメリットを享受できるのかであると考えます。
- 増大するエンドユーザーからのニーズに対する「迅速かつ正確なデプロイ」
- 複雑化したネットワークシステムの「運用負荷の軽減」
- ユーザーニーズと運用負荷の高まりに伴う「運用コストの削減」
そのためにも、オーケストレーション側から見て、よりNorthbound ユースカジノ 入金ボーナスが抽象化されているSDNコントローラーが望ましく、その実装度合いがより重要なポイントとなります。そうでなければ、要件を満たすアプリケーションの実装において時間や工数ばかり膨らんでしまうことに加え、コントローラーのバージョンが変わるたびに手を入れる範囲も大きくなり、結果的に当初の目的を果たせなくなる可能性があります。
これから2014年にかけて、メジャーなネットワークベンダーから独自の実装によってSDNを実現した製品が続々とリリースされる予定です。それらの中にはOpユースカジノ 入金ボーナスFlowをベースとしないものも多く含まれますが、各社の製品に共通しているところは、ネットワークが持つ機能の抽象化に力を入れており、外部からAPIを使って容易に制御できるようにしているということです。Northbound APIの実装がしっかりとした作りになっていれば、運用の自動化の実現がより現実味を帯びるでしょう。
CTCではSDIへの取組みの一環として、SDNについても各分野におけるユーザーニーズを継続的に調査し、流行りの言葉だけに流されない適切なソリューションをご提案できるよう努めてまいります。また、今後ベンダーからリリースされるSDN製品についても検証を行い、引き続き、皆様に有益となり得る情報を発信していく予定です。
著者紹介
(写真左)
クロスファンクショングループ ITビジネス企画推進室 IT技術企画チーム
宮脇 良隆
(写真右)
クロスファンクショングループ ITビジネス企画推進室 IT技術企画チーム
飯塚 晃弘